NGO列島縦断フォーラム 沖縄ブロック 大会

NGO列島縦断フォーラム・沖縄ブロック大会 −

☆★☆ 私の力,地域のちから ☆★☆
〜 シマの自立と持続可能性を考える 〜

 場  所 : 沖縄国際大学(沖縄県宜野湾市宜野湾2-6-1 5号館)
 開催日 : 平成17年1月30日(日)

 テーマ :

開発とは誰が誰のために何を目指して行うものか?
本フォーラムでは地域における開発の問題を様々な立場から共に考える機会を作り、組織的、個人的ネットワークづくりに貢献することを目指す。

<プログラム>
○  9:00 受付開始
○  9:30 開会式
○10:00 基調講演 「私たちの消費がアジアを変える?
             〜モノの流れから見るアジアと日本の関係〜」
             講演者: 村井吉敬 氏(上智大学教授)
○10:55 パネリストからの発表
      @「国頭ツーリズム協会の活動」
        国頭ツーリズム会長 山川安雄 氏
      A「スマトラ沖津波被害の報告」
        国際マングローブ生態系協会事務局長/琉球大学教授 馬場繁幸 氏
      B「フィリピンの事例報告」
        フィリピン大学教授 アンジェリト・マナリリ 氏
○12:00 パネルディスカッション
○13:30 分科会
      @やんばる分科会
       「今さらながら・・・エコツーリズムって何?」
      Aマングローブ分科会
       「マングローブを通じた環境学習として
        島嶼諸国の人々と一緒にできることは?」
      B東南アジア分科会
       「東南アジアの住民組織に学ぶ
        −フィリピンとインドネシアの事例から−」
      C農と食分科会
       「環境にも自分たちにも優しい暮らし,それは食から」
      D国際協力入門分科会
       「まだまだこれから国際協力!」
      E開発教育分科会
       「体験!ウチナーンチュ移民、学ぼう!多文化共生のあり方」
○16:00 全体会 「分科会成果発表」 各分科会代表者
○17:20 閉会式 主催者総括 伊波美智子 氏 / NGO列島縦断フォーラム
                               沖縄ブロック実行委員長
           閉会の言葉 新田均 氏 / 地球緑化センター専務理事


 9時30分の開会時点では空席もありましたが、基調講演が始まる頃にはほぼ満席という盛況ぶりで、本フォーラムへの関心度の高さを窺わせました。
 

〈基調講演〉

 村井吉敬教授による基調講演は、現在の消費のあり方を考えた場合、我々人類は地球を痛めつけて生きているという警鐘を、エビ養殖、アブラヤシ・プランテーション、マグロ漁、漁港整備といった開発と輸入の事例報告から参加者に伝えました。


村井教授の基調講演

〈パネリストからの発表〉 

 国頭ツーリズム協会(山川安雄代表理事)の報告は、自分たちの実施するエコツーリズムの紹介とともに、地域住民が主体となる地域づくりのポイントとして、@身の丈サイズの見方、A次世代の子供たちに責任持って継承していける意志決定、B地域に権限を与えるっための学びの確保が大切であることを述べられました。 


山川代表理事の報告

 琉球大学馬場繁幸教授からは、先のスマトラ沖地震・津波の報告が主になされました。「スマトラの被害は対岸の火事ではなく、沖縄地震が危機にさらされていることを喚起するものであった。国が気付かなくても沖縄の住民自身が大きな声を出して言わなければいけないことであり、これに学んで我々には何ができるか」について参加者に問いかけました。 

 


馬場教授の報告

〈分科会〉

 分科会はそれぞれ特色あるものでした。アイスブレイキングによって参加者の肩をほぐすとともに、参加者の背景や分科会に何を望んでいるか短時間に把握した上で、テーマに関係する物(写真や置物,生活用品)を持ち寄ってのロールプレイ、ディスカッションによって分科会の成果をまとめていたようでした。


「やんばる分科会」
ツアーパンフレットの評価


「マングローブ分科会」
馬場教授


「東南アジア分科会」
布を利用したロールプレイ


「農と食分科会」
アイスブレイキング


「国際協力入門分科会」
アイスブレイキング


「開発教育分科会」
ラモレス氏の日系談義

〈全体会〉
 全体会議では参加者からの分科会成果報告がなされました。分科会のうち二つは、参加した高校生が代表として発表し(マングローブ分科会、国際協力入門分科会)、ひたむきな報告は好感が持てました。

那覇市所有の食器洗浄車で
洗い物をする高校生ボランティアたち

☆ボランティア大活躍
 昼食ではボランティアとして参加した高校生が、配膳から片づけ、食器洗いに至るまでフォーラムの成功に貢献してくれました。「ゴミを出さない、無駄を出さない」を一貫したフォーラムでした。