団体名

アシャコキラン Asha ko Kiran

協力活動名

農業技術と生活改善事業

対象国

ネパール

活動概要

 ネパールとインド国境近くの山のふもとにあるサラムタニ村で、野菜栽培と女性のためのプログラムを行っている。 野菜栽培では、稲作のない乾季を中心にトマト、キュウリ、ゴーヤ、ウリ類、キャベツ、カリフラワーの栽培を行っている。 女性のプログラムでは、食品加工を行い、昨年からインド、アラハバート農業大学の協力を得て、味噌づくりを行った。 村の農民たちが作った農産物や加工品は、農民たちの協同組合を結成して、販売活動を行っていく。



村でのミーティング


村の風景

専門家の指導内容

 野菜の栽培指導では、土づくりと輪作体系による病害虫の防除を中心に指導した。 土づくりでは、たい肥の作り方を指導し、化成肥料だけに頼らない栽培を指導している。 トマト栽培では、ネコブセンチュウの被害が多くみられるため、収穫後、オーツ麦やマリーゴールドを栽培させるよう指導している。 味噌づくりでは、麹の発酵させることから始めた。味噌づくりでは麹の発酵が重要なので、特に丁寧に指導している。

成果・現地の方の反応など

 今まで、米と豆しか栽培していなかったが、事業を始めてから、ウリ類、トマトなどの栽培を始める世帯が増えてきている。 トマトの栽培では、自分たちでハウスを建てるなど、積極的に野菜栽培に取り組んでいる。 また、直接的な指導を行ってはいないが、農民たちから、養豚を拡大したいという要望があり、母豚を提供した。 女性たちからは、自分たちの役割が増え、社会参加の機会が増えたという声も聞かれた。

派遣専門家から一言

 サラムタニ村は、バナナ、米、豆類の栽培を行っていたが、若い世代を中心に出稼ぎが増え、遊休農地が多い。 そのため、全体的に地力がなく、野菜栽培を行うには、養分が不足している。 しかし、山のふもとに位置しているため、多くの農地が山土であるため堆肥を入れていくことで、収穫量が上がると期待できる。 また、農民たちは、野菜の販売ルートを持っていないので、販売ルートも確保していく必要がある。



トマト栽培指導


味噌づくり