手洗い習慣から始めるハイチの健康な農村つくり

団体名

ハイチの会

協力活動名

ボンソーベー小学校における食品衛生及びボナビ村農村生活改善プロジェクト

対象国

ハイチ共和国

活動概要

 貧困家庭が大部分を占めるボナビ村で活動する農民グループKFPを支援し、総合農園、小学校の建設等の活動を行っている。 子ども達を含め、多くの住民が健康問題を抱えている。 農民の衛生に関する基礎知識の向上、モデルトイレの設置、衛生管理を徹底した適切な学校給食の実施を目標とした。

専門家の指導内容

 清潔な調理環境を保ち衛生的に給食が実施できるよう衛生管理指導を行った。 次亜塩素酸ナトリウムを利用した食器洗浄と、太陽熱を利用した食器乾燥は、少ない水で食器の衛生を保つためには適当な方法であった。 また、農民や児童を対象に手洗いと食中毒についての講習を実施し、特に食事前、排泄後の手洗いの必要性を重視して説明を行なった。

成果・現地の方の反応など

 地域住民は、手や水などを介して見えない汚れが他へ移ること、動物・昆虫も細菌を運ぶこと、食品や食器を衛生的に管理する方法について理解を深めた。 また学校では、食器の衛生管理が実践できるようになった。 学校保健師やKFPスタッフも同様に衛生管理の重要性を知る事により、今後も適切な衛生管理や指導を継続していく事が可能になった。 児童らも手指衛生の重要性を理解したと思われる。

派遣専門家から一言

 子どもは大人よりも物事を柔軟に理解し新しい習慣を身に付ける。 農民の衛生知識の向上には児童への衛生教育が不可欠で、子どもから親、家庭から村全体へと情報は伝達される。 そのためには、学校が情報発信地として活動を継続していくことが重要である。 また農民の中からリーダーを育成し、学校保健室と連携を取りながら保健衛生の知識や注意喚起を広める等、農民共同体全体の衛生レベル向上が効果的だと思われる。