NGO列島縦断フォーラム 北海道ブロック大会

☆★☆ 北の大地から地球のステージへ ☆★☆

〜 NGO活動を通じて持続可能な社会・平和な世界をめざして 〜

 開催日 : 平成18年3月12日(日)  場  所 : 札幌エルプラザ

<プログラム>

○ 開会あいさつ

○   1部 基調メッセージ 地球のステージ1
       桑山 紀彦さん(NPO法人 地球のステージ 代表理事)

○ 2部 分科会
       @ 地球のステージへの第1歩
       A 食と農と貧困
       B 北海道、共生の未来へ
       C 援助する側、される側
       D NGO活動から得たもの、失ったもの

○ 3部 全体会「平和のために出来ること」

○ 閉会のあいさつ


 NGO列島縦断フォーラムは、NGOによる国際協力の意義と役割の重要性を広く市民の皆さんに知っていただくこと、また、NGO同士のネットワークを強化することを目的として、1997年、名古屋で開かれた東海ブロックを皮切りに、日本列島を10のブロックに分け、各地で開催してきました。この北海道大会は、日本列島を一巡する最後のもので、締めくくりの大会となりました。 

 当日は、列車事故の影響で開会が予定より遅れたものの、10時15分から、第1部基調メッセージ「地球のステージ1」が始まりました。
 地球のステージとは、山形在住の医師 桑山紀彦さんが、世界の貧困地域や紛争地域で取りためた映像、スライドを紹介しながら、歌い、語るものです。桑山さんは、医師として災害や紛争地域へ入り緊急援助を行っていますが、今回の「地球のステージ1」では、桑山さんがNGO活動を始めることになった経緯、その時々に出会い影響を受けた人々の生活と彼らへの思いを語ってくれました。

 ステージは、学生時代からの五大陸放浪の旅から始まり、そして、活動を始めるきっかけとなったフィリピン、ソマリア、東ティモール、旧ユーゴスラビアをまわりました。人々の映像、桑山さんの語りを通して、私たちもまた彼らと、このステージで出会うことができました。

(詳細は「基調メッセージ」ページへ)

 午後は、まず5つの分科会に分かれました。 

 分科会@は「地球のステージへの第1歩」と題し、基調メッセージの感想を語り合いながら、自分に出来ること、自分と世界との関係を考えました。子供たちの輝く目の強い印象、無知・無関心の怖さなど、様々な感想や意見が出たようです。

 分科会A「食と農と貧困」では、バナナを通じて生産、流通、消費の関係を学び、更にフェアトレードについて学びました。持続的な生産を社会経済的にも維持することがフェアトレードの目指すものの一つ。消費者を引きつけることが今後の課題という意見もあったようです。

 分科会Bは「北海道、共生の未来へ」がテーマでした。ここでは、アイヌの伝統音楽を体験したあと、2つのグループに分かれ討論を行いました。一つのグループからは、アイヌとして生きることは簡単ではない、という若者の声が聞こえました。

 分科会C「援助する側、される側」では、学校建設のための寄付を求められたらどうするか、というワークショップから始まり、援助に賛同してもらうにはどんなことが必要か、援助が常に良い結果を生むとは限らない、といった意見が出されたようです。

 分科会Dは「NGO活動から得たもの、失ったもの」がテーマでした。印象的だったのは、“日本人って冷たい人ばかりだと思っていた。けれど、NGO活動を始めて、とても暖かな人たちと知り合うことが出来た”という人、“一方的な関係ではいけない、いつかお互いに助け合う関係になれるように本音でつきあいたい”という意見でした。

分科会@ 「地球のステージへの第1歩」

分科会A 「食と農と貧困」

分科会B 「北海道、共生の未来へ」

分科会C 「援助する側、される側」

分科会D 「NGO活動で得たもの、失ったもの」

 分科会の後、「平和のためにできること」をテーマに、全体会を行いました。全体会では、5つの分科会から参加者が入るように8つのグループに分かれ、まずは、それぞれのグループ内で各分科会の報告会をしました。その後、“平和のためにできること”を一人ひとり、A4用紙1枚にメッセージとして書いていきました。1つのグループが7〜8人というこぢんまりしたものだったので、誰もが発言し、意見のやり取りができたと思います。
 
最後に、自分のメッセージを白板に張り出し、全員の前で発表しました。

 今回の北海道ブロック大会でこのNGO列島縦断フォーラムも最後となります。最後にふさわしく、参加者全員が、ただ聞くだけ、あるいは話すだけではなく、積極的に意見を交換した大会となりました。グループ討議のがやがやした声、列の乱れた椅子、白板の前での表情に、参加者の満足を感じました。
 フォーラム終了後に始まるものに期待します。

 今回の大会でも、多くのボランティアの方々、運営スタッフが会場を飛び回り、開催を支えてくださいました。皆さんのお陰で実り多いフォーラムとなりましたことを、ここに心より感謝いたします。ありがとうございました。