平成18年度実施した 人材養成・研修事業:現地技術交流事業


       人材活用により効率的な緑化・アグロフォーレストーを
実現するインド ケララ州のNGO

 団体名

 ケララ州Wayanadで暮らす家畜の象

財団法人 オイスカ

 事業名

農村部の農業開発と緑化型青少年育成事業

 対象国

派遣者:フィリピン 受入れ側:インド

 事業概要

OISCA International の理念のもと、ケララ州を中心にインド南部で緑化事業を始めとする環境保全活動を展開する現地NGOであるオイスカ南インド総局は、専任スタッフ2名ながら、支部42会員約2600名を擁し、自己財源で若者を主な担い手とした緑化プログラムをはじめさまざまな環境保全活動を展開している。また、2006年12月からは待望の農林業研修センター事業が開所し、有機農法を活用したアグロフォーリストリーのモデル農場として地域全体への技術の普及が期待される。

 研修・交流内容

4日間で7つの「子供の森」計画参加校(学校単位の緑化プログラム)訪問。植林地の視察に加えて生徒・児童との意見交流を実施した。また、11の各支部・行政担当者との環境保全・緑化活動に関する意見交換を実施。彼等の実際の緑化や環境保全活動現場、彼らの案内で自然保護区も視察した。更に農林業研修センターも視察した。

 研修・交流の成果

今回の交流の成功を受けて、2007年10月にインドからフィリピンへ技術交流訪問団を自己資金で派遣し、現地も自己資金で受け入れることとなった。ジェット・ロハス氏(比国アホイ町長)は、帰国後周辺の町長・市長に呼びかけ、今後の地域振興を狙いとしてケララ州の農林業視察ツアー企画を提案している。マリオ・ロペス氏は、自らの緑化事業現場で、ケララ州での「子供の森」計画に見られるような客土を行うことを計画している。

 研修参加者の声

研修後ジェット・ロハス氏(Dr.Jett C. Rojas)は、『フィリピンはケララ州に比べ農業面の活用法について50年違う。』との感想を述べた。インド、ケララ州の農業技術力が一般的なフィリピンのそれに比べて高かったのは彼等にとって大きなショックであり、それゆえ、研修の大きな意義を感じていた。


交流風景 ケララ州 Irittyにて


ケララ州内の「子供の森」計画で、左は参加者のDr.Lopez